先日、ふれあいの丘職員を対象にAED研修を行いました。
街中でもよく見かけるようになったAED。当施設にも設置されていますが、実際に使用した経験のある職員は多くありません。心肺停止が起こるケースは1日200件程度起こるようですが、AEDを使った救命処置が行われたケースは5%とのこと。
しかし、心肺停止から後遺症を残さない蘇生を目指すと、タイムリミットはわずか3分と言われます。加えて救急車の平均到着時間は8~9分、救急車の到着を待つ間に適切な処置を行うことが不可欠です。
研修では、ナニワ商事様にご協力いただき、実演を交えながらAEDの使い方や心肺蘇生法を学びました。心肺停止を起こした人への反応の確認、応援要請と119番通報、胸骨圧迫、AEDの使用といった一連の流れを、丁寧に教えていただきました。
印象的だったのは、実際の救命現場で得られた貴重な知識です。例えば、
• 反応を確認する際は、まず優しく肩を叩いてみる
• 感染症のリスクがある場合は、人工呼吸を省略しても良い
• ペースメーカーを使用している人には、電極パッドを背中側に貼る
• AEDには胸にパッドが貼りづらい男性患者への対策として、脱毛用品が備えられている
• 救急車を呼ぶか判断つきづらいときは#7119に電話する
などの具体的なアドバイスは大変参考になりました。
実演後は、職員も実際に胸骨圧迫からのAED操作を体験。役割分担し、互いに協力しながら真剣に取り組む姿が印象的でした。
今回の研修を通して、改めて命の尊さと、救命処置の重要性を実感しました。ご利用者様はもちろん、私たち職員もいつ救命される側になるか分かりません。万が一の事態に備え、今回の学びをしっかりと胸に刻み、迅速かつ適切な行動ができるよう、日頃から意識を高めていきたいと思います。